犬 首輪

オーバーではなくて、おとなの人が和服の上に着る外とうの、すそのほうを短くしたような形で、なんだか、大きな犬 首輪が、羽をヒラヒラさせているように見えるのです。帽子をかぶっていないので、フサフサした頭の毛がよく見えますが、それがまた、ひどくかわっていました。このリードのかみの毛は、もえるような黄色なのです。日本人にも赤毛の人はときどきありますが、こんな黄色いのは見たこともありません。しかも、ただ黄色いのではなくて、その中に、縞しまのように黒い毛がまじっています。黄色と黒のだんだらぞめ。言ってみれば、犬 首輪を思いださせるようなかみの毛、それを長くのばしてうしろへなでつけてあるのですが、油をつけてないので、フワフワして、風がふくたびに、こまかくゆれ動き、陽の光をうけて、まるで黄金こがねのようにかがやくのです。ふといべっこうぶちのメガネをかけ、その中に糸のようにほそい目が笑っています。ワシのように高くてだんだんになった鼻、その下に針のようにこわい口ひげが、ピンと両方にはねています。そのひげが、やっぱり黄色と黒のまだらなのです。口は大きくて、唇くちびるは紅べにでもぬったようにまっかです。