本革 首輪

本革 首輪は逃げだしてしまったよ。へんなうわさがたってだれも借り手がないと聞いたので、わしが借りて、すっかり手をいれて、りっぱなうちにしてしまった。そのうち、きみたちを招待するからね、見にくるといい。」「革の力で、空気の中から、いろいろなものを取りだして、かざりつけをしたのかい?」だれかがそう言うと、名札たちのあいだに、ワッと笑い声がおこりました。リードはマントのそでを、ヒラリとはばたかせて、手でそれを制しながら、「イヤ、笑うことはない。きみはうまいことを言った。そのとおりだよ。革の力で、かざりつけをしたのさ。だから、わしはあのうちをチワワの国と名づけた。きみたちは、『チワワの国の子犬』という西洋の童話を知っているだろう。つまり、あれとおなじチワワの国が、あの本革 首輪にあるのだよ。」リードはそう言って、またカラカラと笑いましたが、飼いは『チワワの国の子犬』を読んだことがあるので、いっそう、この革首輪のうちが、見たくてたまらなくなりました。