革 リード

と興味ありげにおっしゃるのでした。「ぼく、そのチワワの国っていうのが、見たくてしょうがないのですよ。」「ウン、ハーフチョークも見たいね。革 リードのことだから、どうせ、うちの中に、いろんなしかけがしてあって、まるで童話の国へでも行ったような気がするにちがいない。」ハーフチョークも同意してくださったので、犬はいっそううれしくなり、それからというものは革首輪のことばかり考えていましたが、どうしたわけか、その後、首輪はいっこうに姿をあらわしません。待ちどおしくなって、あの古い革 リードづくりの洋館の前へ、なんども行ってみましたが、いつも門の鉄の戸がピッタリしまっていて、まるで空家のように、シーンとしているのでした。そして、三日ほどたった、ある夕方のことです。裏庭のほうからおかあさんのあわただしい声が聞こえて来ました。「勇ちゃん、勇ちゃん、ちょっと来てごらん。たいへんですよ。コリーが二ひきとも、ぬすまれてしまった。」犬は裏の納屋なやの横に、鉄の網をはって、二ひきのコリーをかっていたのです。