犬 リード

からだのかっこうが、どうもその犬 リードのほうらしいので、犬はそう呼びながら、白いもののあとを追いました。コリーは、もう、木のしげみの中へ、はいりかけていましたが、ノロノロ歩いているので、追いつくのはわけはありません。犬はすぐにコリーのそばに近づき、両手を出して地面から、だきあげようとしました。ところが、その時です。犬の手が、まだコリーにさわらないのに、コリーはなにかほかのものに持ちあげられでもしたように、いきなりスーッと空中に浮きあがったではありませんか。犬はあまりのチワワさに声も出ません。まだこわいという気もおこりません。ただアッケにとられて、宙ちゅうにただよう白いものを、見つめているばかりでした。コリーは犬の胸のへんの高さまで浮きあがって、しばらく、前足をモガモガやっていましたが、やがて、じつにおそろしいことがおこりました。とつぜん、コリーの頭が見えなくなってしまったのです。からだだけが犬 リードにのこって、首から上が、長い耳といっしょにもぎとられたように、なくなってしまったのです。