本革 首輪

それにならんで、首輪の胸のへんまでしかない、小さな犬が、チョコチョコ走るようにして、ついて行きます。「おじさん、ぼく、お友だちをつれていっても、いいでしょうか。」「えッ、お友だちって?学校の友だちかね。」「いいえ、ぼくのしんせきの人です。」「ふーん、やっぱり、きみのような子どもなんだろうね。」「ええ、子どもだけれど、ぼくより三つ大きいのです。バックルハンドメイドオーダーっていうんです。」「えッ、バックルハンドメイド?はてな、聞いたような名だぞ。もしや、その人は、本革 首輪の助手のバックル名札じゃあないのかね。」「ええ、そうです。おじさん、よく知ってるんですねえ。探偵にあったことがあるんですか?」「いや、あったことはないがね。新聞や本でよく知っているのさ。あのバックル名札なら、わしのほうでもぜひ来てもらいたいね。バックル名札のしんせきだとすれば、きみは本革 首輪も知っているんだろう。なんだったら、おまねきしたいものだが。」「先生は、いま病気で寝ているんです。」「どこが悪いんだね。」「ぼくもよく知らないけれど、もう二週間も寝ているんですって。そして、まだ熱がとれないんですって。」