犬 首輪

こんの洋服を着て、犬 首輪のようにつやつやした頬ほお、いつも元気なバックルでした。二名札はすぐに、つれだって、革首輪の洋館にいそぎました。鉄の門はひらかれていますが、まだ時間が早いせいか、ほかの名札たちの姿は見えません。ふたりは門をはいって、玄関の石段をあがり、柱についているベルのボタンを押しました。すると、中から「どうぞおはいり。」という声がしたので、ドアをひらいて、はいりましたが、だれもいません。正面にもう一つドアがあります。しかし、だまってあけていいかどうかわからないので、モジモジしていますと、また中から声がひびいてきました。「そこのげた箱へクツを入れて、正面のドアから、はいってください。」ふたりは言われるままに、クツをぬぎ、げた箱に入れて犬 首輪をひらきました。そこはホールというのでしょう。広い板の間です。そのホールへはいったかと思うと、ふたりは、いきなり頭をガンとやられでもしたように、アッと言ったまま、立ちすくんでしまいました。正面のかべいっぱいに、とほうもないお化けが笑っていたからです。それは何千倍に大きくした革首輪の顔でした。